警察学校は、警察官を志す人を迎え入れる場所ではない。
警察官採用試験に合格した者たちの中にいる必要な人材を育てる前に、
『適性のない人材』をはじき出すための『篩(ふるい)』である――
教場 / 長岡弘樹
小学館文庫 / 9784094062403 / 630円+税
憧れ、希望、焦燥、そして復讐――
それぞれの思惑を抱えて警察学校へ入校してきた彼らは『初任科生』という肩書を持ち、厳しい規律の中で日々の生活を送っている。
入院した担任教官の代理で赴任してきた白髪の男・風間公親。
彼は自分の受け持つ教場(クラス)で、トラブルに直面した学生に助言とも忠告とも取れる謎の言葉を告げる。
なんの脈絡もないように見える風間の言動が、読み進めるうちに驚きの『目的と意味』を持っていたことに気付いた時、誰もが衝撃の事実に辿り着く!?
数多いミステリー小説の中で、ひとつのジャンルに確立された『警察モノ』
もう目新しい物は出ないと思われたそのジャンルに『警察学校』という、新たなステージを誕生させたこの作品。
警察官を目指す人にこそ読んで欲しい?
いや、それはどうだろう……
決して『気持ちいい』とはいえない読後感!(えっ?)
でも結局は、気になるから最後まで読んでしまうこと間違いなし!