『売り上げは落ちる一方だし、みんな刊行点数を増やすことにばかり必死で、作家も編集者も書店員だって疲弊しきってる。若い子も含めて、誰も出版の未来に対して甘い夢なんて見ていない』
厳しいといわれる出版業界――
文芸界も例に漏れず、雑誌の発行部数さえ減少していく冬の時代。
そんな現状を打破しようと、真っ向から勝負に挑んだ作品を見つけました!
大手出版社の文芸編集者である俊太郎と、幼馴染みの作家・豊隆。
互いに『いつか一緒に仕事をしたい』と思いながらも、編集長の交代などに阻まれて具体的な企画すらままならない。
決して楽観視しているわけではないのに、どこか現実味を帯びない2人の約束。
そんな時、俊太郎が所属する文芸誌が存続の危機に!
華々しいデビューを飾りながらも、今や鳴かず飛ばずの豊隆を巻き込んで
俊太郎は、起死回生の一手を思いつく――!?
三流編集者と売れない作家が、出版界に壮大なケンカを仕掛ける様に
「STORY BOX」連載時から、全国の作家・編集者・書店員をざわつかせた問題作。
小説をめぐる男たちの熱きドラマを、ぜひご一読ください!
小説王/小学館/9784093864404/1,600円+税