これが青春か、と言われれば首をかしげざるをえない。
これも青春だ、と言われれば「そーだそーだ!」と首を縦に振らざるをえない。
そんな作品です。これ。
「セトウツミ 1巻」 秋田書店 9784253220491 429円+税
スポーツに情熱を燃やすわけでもない、勉強に日々明け暮れるなんてするわけないし、
チャンピオンコミックスだからって不良同士拳をぶつけあう、なんて事も当然ない。
この作品の主人公、関西の高校生コンビ瀬戸くんと内海くんは、放課後に川べりに集まって、
「とくになにもしない」んです。
ただああでもないこうでもないとひたすら「しゃべる」。
しゃべって、しゃべって、またしゃべる。
それがただただ、おもしろい。漫画を読んでるのに、ふつうに漫才を見ている気分です。
それだけだと単なるギャグ漫画か?ってなるんですが、「これ、青春漫画だよなあ」と感じるのは、
主人公の二人や友人、ヒロインたちがみんな「もやもやした葛藤やらなんやかんや」を抱えているからでしょうか。
「自分の悩みの原因はわかっている。でもどうしたらいいのかはわかんないな。まあ楽しいけど」といういかにも若者らしさを
感じることが出来るというか。
とにかく!青春漫画としても、単純に笑いたいギャグ漫画としてもオススメなのは確かです!
と、いうことでここは内海くんの言葉を借りて締めましょう。
「この川で暇をつぶすだけのそんな青春があってもええんちゃうんか」
これも青春、なのです。
現在5巻まで好評発売中。なんと7月には実写映画公開も決定しています!
この機会にぜひ。