寒くなるとなぜかミステリーが読みたくなる、、、、、
文庫担当:Kです。
数々ある賞の中で、私は『江戸川乱歩賞』が大好きです。
ミステリー好きの方は是非読んで頂きたい数々の受賞作の中で、
今回私がおすすめしたいのはコレ!!!
第61回江戸川乱歩賞受賞作
タイトル:道徳の時間
著者:呉勝浩
出版:講談社文庫
ISBN:9784062937344
“受賞作なし”の可能性があった第61回の江戸川乱歩賞。
選考会大紛糾の『問題作』が満を持しての文庫化!!
冒頭に書かれたこの謎のメッセージ。
“老賢者が尋ねました。「どうして犬を食べたんだい?」
少年は答えます。「お腹が減っていたからです」”
気になりながら読み進め・・・・・頭の片隅に追いやられた頃、
このメッセージにドスンッと胸を打ち抜かれました。
信頼の厚い正木が語る「道徳」。
正木を大勢の人の前で刺殺し、逮捕後も黙秘を貫いた向の「道徳」。
この事件を映画として撮影する事にした越智の「道徳」。
越智に頼まれカメラマンとして撮影を手伝う伏見の「道徳」。
「道徳」とはいったい何なのか。
そんな事を考えさせられる1冊。
是非、この『問題作』を読んで感じてみて下さい。